中藪農園では、秋に穫れた大豆を使い、まだ寒さの残るこの時期(2-3月頃)に味噌を仕込んでいます。自家用のお味噌なので販売などは行っていないのですが、手塩にかけて育てた極上の大豆で作る味噌は本当に美味しいですよ。

今回の記事では味噌作りの模様をご紹介したいと思います。熟成には長い時間がかかりますが、仕込み作業は意外と簡単にできますので、皆さんもご自宅でぜひ手作り味噌にチャレンジしてみてください。

 

大豆を大釜で煮る

今回使う大豆は「大袖の舞」という品種で、枝豆で食べても非常に美味しい、味・香りともに上品で穏やかな甘味が特徴の大豆です。他の原材料を含めたレシピは

 

中藪農園の大袖の舞 30kg

米麹 15kg

麦麹 15kg

塩 15kg

 

という分量です。お味噌をどれくらい使うかにもよりますが、中藪家では、この分量で5家族2年分のお味噌になります。熟成期間を含めて3年程度で食べきるよう分量を考えると良いと思います。

 

まずは大豆を水で洗い、一昼夜水に浸しておきます。大豆はたっぷりと水を吸い込むので、お水がなくなっていないかたまに様子を見てくださいね。概ね大豆の3倍程度の水で大丈夫です。水に浸した大豆を漬け汁ごと、4-5時間じっくりと煮込みます。

 

麹を丁寧にほぐす

煮込んでいる間、塊になっている麹2種を丁寧にほぐします。ちょっと大変ですが、麹がまんべんなく行き渡るようにしっかりとほぐしてくださいね。

 

麹と塩を混ぜる

ほぐした麹2種と塩を混ぜ合わせておきます。

 

アクを取る

大豆を煮ている鍋はアクと大豆の皮が浮いてきますので、丁寧にすくって取り除いてください。時間を短縮させたいときは圧力鍋で煮ても大丈夫ですが、鍋で丁寧にアクをすくった方が美味しいお味噌になると思います。モノは試しとこのアクを味見してみましたが、豆乳を濃厚にしたような味で意外と美味しかったですよ。ただし、アクなだけあって雑味も多いのであくまで「意外と」ですが(笑)

 

柔らかくなるまで煮る

大豆を煮る時間は状況によって変わってきますが、大豆の芯が完全になくなり、親指と小指で挟んで簡単に潰せる程度の柔らかさになるまで煮込んでください。ここまで煮込むと煮汁の色が茶色くなってきます。

 

煮た大豆をすりつぶす

煮上がったら大豆をすりつぶします。今回はチョッパーという機械を使いましたが、ご家庭ですりつぶす際は、ジャガイモ用のマッシャーやすり鉢などを使うと良いと思います。

 

大豆を冷ます

すりつぶした大豆は粗熱を取ります。熱々のウチに麹を入れてしまうと大切な麹菌が死んでしまいますので注意してください。

 

麹と塩を混ぜこむ

大豆が冷めたところで麹2種と塩を混ぜ合わせたものを振りかけていきます。できるだけ偏りが出ないように均等に振りかけてくださいね。

 

丁寧に揉み込む

大豆と麹と塩を丁寧に丁寧に揉み込んでいきます。大変な作業ですが、心を込めて練り込みましょう。

 

味噌玉を作る

いよいよ仕込みも終盤戦です。練り込んだ味噌のモトを玉(味噌玉)にしていきます。玉の中に空気ができるだけ入らないように注意してください。

 

樽に詰める

味噌玉を樽に詰めていきます。空気が入ってしまうとそこからカビが出てしまうので、味噌玉を勢い良く投げ込んでから上から丁寧に押し詰めて空気を抜いて行きます。勢い良く投げ込み過ぎて的(樽)から外れてしまわないように注意してくださいね。実は今回も1球ボールを投げてしまった人が・・・(笑)

 

ラップをかける

樽に詰めたらラップでふたをして、上から塩を敷き詰めたら仕込み完了です。直射日光の当たらない場所で1年ほど熟成させたら食べ時です。ご家庭で仕込む量だと、重しを載せて熟成させ、2ヶ月ほど経った頃に味噌を下から攪拌(切り返し)して酸素を補給し、一握りの塩を味噌の表面に振りかけ、再びラップで閉じてください。

カビがでないように道具や樽などは事前にアルコールで殺菌を行って、熟成の最中もたまに様子を見てカビがあったら取り除いてあげてください。まだ若い味ですが、半年程度熟成させた頃から楽しめ、熟成期間を含めて3年程度は美味しくいただけます。熟成期間による味の変化も含めて楽しんでみてくださいね。

 

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