私は25年以上十勝農協連農産研究所で毎年土壌診断をしています。毎年眺めていますとそれなりの物が見えてくるような気がします。
30数年農業をしています。その間に土地の購入、借地、客土事業など土壌診断を必要とすることがたびたびありました。離農地を購入したとき土壌診断をすると診断数値にその理由が出ている気がします。
トルオーグ燐酸が10mg以下、塩基飽和度が20%台など数値としてすぐ読み取れるものがいくつかありました。
急に専門用語が出てきましたがプロの農業者を目指す方は自分の畑これくらいの数値はすぐに言えるようにしなければ。
まず PH、燐酸吸収係数 塩基飽和度、燐酸、カリ、カルシュウム、マグネシュウムほかにいろいろあるけどある程度把握したいものだ。
僕は参考書はこれがいいと思う
北海道農務部より施肥標準なるものが出ています。ネットでも普及センターなどに聞いてみたらわかると思います。いざ施肥設計ですが最近はビート、馬鈴薯、豆用etc.の肥料が用意されている。しかしそれが果たして自分の畑にあっているのか?。毎年、輪作で圃場が違うのに昨年と同じ肥料でよいのか一度疑ってみては。施肥機にビートはここ、馬鈴薯はこことマジックで書いて印をつけていませんか。
私は市販の肥料が悪いと言っているのではない、土壌診断を参考にもう一度、自分の施肥を見直してみるのと、経営者ならば肥料コストパホーマンスを考えてみてはと思います。
昨年の猛暑わが農場も少なからず被害を受けました。土を考えるときに土壌診断はどうしても土の科学性ばかりを見てしまいがちです。後、生物性、物理性も考えなくてはと思います。ここで登場するの堆肥です。当農園も毎年600tから1000tの堆肥を使っています。最近カリの量が増えてきましたので作物が吸った分の堆肥散布にしています。
次回は整地について
今回より私、中藪 俊秀が農業便りを担当します。
第一回目 ジャガイモの芽出しについて、専門用語では浴光育芽といいます。収穫後のジャガイモの休眠を覚まし、いよいよ春なので芽を出す準備をさせることです。
どうするか ビニールハウスに日光が当たり15~20℃の温度をかけます。すると1週間ぐらいすると小さな芽が見えてきます。その後芽をちょうどよい大きさ5mm前後に育てます。
専門的には浴光育芽をしたほうがいい品種とそんなにしなくともいい品種があります。男爵、メークイン、きたあかりなど休眠が浅いなどはあまり必要ないと思います。浴光育芽を必要とする品種は十勝こがね、こがね丸、シンシアなどです。ほかの品種などはすればよいけれどしなくともそんなに問題ないと思います。
ちなみに当農場はハウスの面積の関係上、こがね丸、十勝こがね、さやかを浴光育芽しました。とうや、きたあかり、はるかはパレットに積んだまま倉庫にいれてあります。
次回は土壌診断と施肥設計について